2022/03/23
情報発信、基本スタンス
以前、当コラムでこう書きました。
「発信」とは何か広報素材がある場合【1】メディアによる報道【2】自身のHPやSNSによる発信【3】その地を訪れた人々によるSNS発信【4】住人によるSNS発信――この4つが考えられるでしょう。
今回は、【2】について書いてみます。ここで言う「自身」とは、活性化をしたい自治体であり、企業・団体のことを指します。今の時代、その土地に関心を持つか否かは、ネットがもっとも大きな影響を与えることでしょう。その場合、いかにSEO対策(検索最適化)をするか、ということがカギになってきます。つまり、「検索にひっかかりやすくするための対策」ですが、正直これは、いつどう変更されるか分からない検索エンジンのグーグルのアルゴリズム次第の面がありますし、いわゆる「SEO業者」からぼったくられる可能性もある。となれば、ここは他人頼りではいけません。
私自身、ネットニュースの編集を16年しているだけに、SEO対策の重要性は分かっているものの、結局気まぐれなグーグルのアルゴリズムによって、毎度右往左往させられる。そうなった場合に大事なのは以下の基本です。
◆常に情報は発信し続ける(別に特別なことでなくてもいい。つまらなくてもいい)
◆ネットで「バズる」というのは滅多にないこと。「バズった」という状況はあくまでもラッキーなので、一度バズったとしても同様の状況になることは滅多にないことを理解する。
◆ただし、常に情報は発信すべきだし、ネットで公開すること自体は(人件費以外は)無料なので、容赦なく情報は常に発信すべき。
◆炎上は絶対にしてはいけない。そこは今の時代、ジェンダー関連がもっとも炎上しやすいため、「男尊女卑」的な思想を持つ担当者をアサインしてはいけない。恐らく女性が担当の方がいい。
◆過度な期待値は持たないようにする。時々ネットで話題になったらそれは「よかったね」と言うのみで、毎度その状態を期待してはいけない。世間に対して情報を発信する矢面に立つ担当者のことはその労をねぎらうべきで、非常識なことを書かないのであれば絶対に責めてはいけない。
◆今の時代の風潮とマッチする情報は公開する。たとえば、「プロ野球の〇〇球団のキャンプ地として我が市は〇〇の点で評価されています」とかでもいい。あとは、NHKの大河ドラマのテーマと合った場所がその市内に一つでもあれば、そこを殊更大袈裟にアピールするのでもいいです。
最後の「今の世の中の風潮と合っている」の件ですが、たとえば「ワーケーション」というテーマがあります。2020年のコロナ騒動開始初期に取沙汰された言葉で「ワーク+バケーション」を意味し、普段自分がいる場所とは違うところで観光をしながら仕事をすることを意味します。
この言葉が現在最適かは分かりませんが、「ワーケーション×温泉」や「ワーケーション×登山」などは間違いなく2020年の頃はホットなキーワードだったと思います。この言葉は適宜変更され、その都度のトレンドになりますが、情報発信をするにあたっては、この「風潮」をいかに読むかが大事です。
具体的に言わないと分からないので、とりあえず、私が現在拠点を構える佐賀県唐津市についてこの「現在のテーマ」について何がアピールできるかを考えてみます。唐津では5月28日~29日に、市内の「波戸岬」にて、Karatsu Seaside Camp 2022という音楽フェス&キャンプイベントを行います。奥田民生さんをはじめとした一線級のアーティストが多数参加し、波戸岬キャンプ場に泊まることもできます。そうした状態で今の「風潮」は何か……。
フェスの期間は別のPRがありますが、フェス2ヶ月前の今の空気感からすれば、アピールポイントはコレです。
◆それなりに高いチケットを買ってくれる人の購入を後押しするための唐津・波戸岬周辺のPR
◆出演するアーティストと唐津の関係性の徹底調査からの情報発信
◆波戸岬を含めた唐津の海の絶景の紹介
◆コロナのどんよりとした空気とは別世界を作るために運営者がいかに明るくするかの空気の紹介
◆唐津の絶品グルメ紹介
とりあえず、ここらへんは最低限紹介すべきでしょう。というわけで、私がここで紹介しておきますね!