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2023/12/26

地方ならでは、ライブハウスの楽しみ方

中川淳一郎

方にいるとよっぽどの大都市でないと、メジャーアーティストのライブは開催されません。そりゃそうだ。〇〇アリーナみたいなキャパ1万人以上の会場がそもそもない。だから近隣の県庁所在地レベルの市に来たメジャーアーティストのライブが楽しみなわけです。

 

しかしながら、どんな街にも音楽好きはいるもの。彼らは積極的にライブ活動をしているのですが、これがことのほか楽しいんですよ。入場料も2000円~3000円で1ドリンク付きだったりする。

 

数十人~200人ほど入る会場など様々ですが、週末はどこかのライブハウス的なスペースでイベントが適宜開催されています。メジャーバンドではないとはいえ、出演者の演奏レベルや漫談師のお笑いレベルは高いですし、十分に楽しめる。

 

これからの地方都市の楽しみ方としては、「夜のライブハウス文化」も含めるのはいかがでしょうか。起点となるJRの駅に置かれている観光パンフレットは飲食店や土産物店の情報やお祭り情報は豊富なものの、これから行われるライブ関連の情報が少ないように感じます。ここでは、「地元のライブ」がなぜ楽しいのかについて書いてみます。

 

【1】地元バンドの歌も決してメジャーバンドに劣らない

メジャーバンドの歌を聴きたいのであれば、CDやサブスクやYouTubeで聴けばいいと思うのですよ。もちろん、自宅から近くにそのバンドが来るのであればライブに行けばいいと思うのですが、完全に「地元のライブ」とは別カテゴリーと考えるべきです。その地元で選ばれしバンドがその会場で演奏しているのだから、純粋にそのステージを楽しめばいいだけ。

 

【2】演者との距離が近い

地方のライブではメインバンドがあったうえで、3~4組が登場します。自身のステージが終わったら演者は客席にやってきますし、そこで一緒に酒を飲んだりグッズを購入することも可能。こうしてクリエーターである彼らと壁を作ることなくコミュニケーションを取れることは素敵なことです。

 

【3】いつもの仲間と楽しく過ごせ、新規参加者の「次」に繋がる

こうしたライブに来る人々ってのは、同じような趣味を持っている人々であることが多いです。となると、何回か様々な会場で会うと「仲間」的感覚になることができるんですよね。だからライブとはいえ、結局は地元の友人を作ることに繋がる。観光客にしても、次回のライブの時に再びその街を訪れる理由ができる。

 

【4】安い

外国人バンドのライブの場合、チケット代が15000円とかも当たり前ですが、とにかく地方のライブは金額が安い。それは演者や会場が儲けようとしているのではなく、音楽を披露したいと考えているから。だから多少のギャラがあったうえで、利益が出ればいいと考えている。そういった空間では純粋に音楽とその雰囲気を楽しめる。

 

【5】上記を総合し、「新しい地方都市の楽しみ方」のモデルになる

夜、地元で評判の飲食店に行き、ホテルに帰る、というパターンが旅の王道でしょう。しかし、このようにライブハウスで音楽や漫談を楽しむと、演者と地元の人との接点ができ、再びその街を訪れるインセンティブに繋がります。

 

そういった意味で、各自治体(市役所や県庁や商工会議所)は地元のライブハウスと連携を取り、観光や娯楽の対象としてともに活動する必要もあるのではないでしょうか。なお、12月2日、私がいる佐賀県唐津市では以下写真のようなライブが開催されます。

 

私自身、唐津に来て3年ですが、友人の山崎幸治さんが「タマシイエナジー」というバンドのボーカルをやっていることもあり頻繁にライブを見に行きますが、毎度楽しい時間を過ごします。正直、ポール・マッカートニーやデフ・レパード、Guns N’ Rosesのライブよりも満足度は高いと思ってしまうのです。

 

中川淳一郎

1973年東京都立川市出身。1997年に博報堂に入社し、CC局(現PR局)に配属される。2001年に退社し無職を経てフリーライターに。以後、雑誌テレビブロスの編集を経て2006年からネットニュース編集者に。2020年8月31日をもって「セミリタイア」をし、11月1日から佐賀県唐津市に引っ越す。2023年2月いったん唐津市を離れ、現在タイ・バンコクにてひっそりと暮らしている。

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